視能訓練士のSです。
1月14日(水)に緑内障・高眼圧症の新しい治療薬、タプコムについての勉強会を行いました。
タプコムは、プロスタグランジンF2α誘導体 タプロス0.0015%(一般名:タフルプロスト)とβ遮断薬 チモプトール点眼液0.5%(一般名:チモロール)の配合剤です。
緑内障の治療として、タプロスとチモロールなど2剤の点眼液を併用する場合があります。しかし、この場合、先に点眼した薬剤が、後に点眼した薬剤によって眼表面から洗い流されてしまい、結果として薬効が減弱してしまうことが懸念されます。 また、複数の点眼が必要な際には、点眼間隔を5分以上あけることが推奨されているが、患者さんによっては間隔をあけずに点眼したり、間隔をあけようとして、結果として点眼を忘れてしまうという事になってしまう可能性もあります。
そこでタプコム(配合剤)は、1日1回点眼でタプロスに勝る眼圧下降効果を発揮し、またタプロスとチモロール併用群に劣らない眼圧下降効果を示す単剤での治療薬です。
タプコム配合点眼薬の特徴としてpHがあります。
これまでの配合剤は、PG関連薬の安定性を維持するためにチモプトール点眼薬に比べてpHが低めになっているものが多かったのですが、タプコム配合点眼薬においてはpHをチモプトールに近づけ、薬剤の移行性を上げることで薬剤効果を高めているようです。
これにより、1日1回の使用でも2剤併用に近い効果を発揮できるというのが特徴です。
結果、タプコムは配合点眼液で初めて、2剤併用よりも高い眼圧効果のデータを持っています。
これからも色々勉強会などで知識を増やしていきたいと考えてます。