兵庫・淡路島で唯一入院施設を持ち最新設備による眼科治療・手術のできる病院 溝上眼科のブログです。

ドライアイに伴う上皮障害治療剤(ジクアス点眼3%)について

7月11日に参天製薬様主催による勉強会がありました。

最近、「目が疲れる、目がかわく、物がかすんで見える、ゴロゴロする、視力が落ちたようだ..」と感じたことがありませんか?その症状はドライアイかもしれません。

ドライアイとは、涙の量が不足したり、涙の質のバランスが崩れることにより、涙が不安定になる疾患で、目の不快感や視機能の異常を生じ、目の表面に傷をともなうこともあります。
ドライアイには2つのタイプがあります。

①涙液減少型ドライアイ

・SPK(点状表層角膜症)でこまかな傷が見られることが多く、涙液分泌低下の水分不足によるものです

② BUT短縮型ドライアイ

・涙は分泌されているが目の表面で安定せず乾いてしまう状態
・油分、水分、分泌型ムチンのいづれかの不足によるもの
原因として、パソコン・テレビ・携帯電話の画面を見続ける生活により目を酷使している、エアコンによる空気の乾燥、加齢、コンタクトレンズ装用者、まばたきが少ない等が考えられます。
このように、目が乾く原因は色々ありますが、実際には、複数の要素が重なり合った結果、ドライアイになったり症状を悪化させている事があります。パソコン作業の多い人、コンタクトレンズ装用者を中心に増えています。

*涙について
ドライアイの原因は涙です
涙は泣いたりゴミが入った時だけに出るのではなく、常に目の表面を覆うカバ-のような役割をしています
・目の表面を乾燥から守る
・目の表面の組織に栄養と酸素を供給する
・菌や異物から目を守る
・角膜の表面を滑らかにする

涙は「水分」と「ムチン」という物質によって作られており、両方のバランスの良い涙が質のよい涙といわれています。
ムチンは、水分を目の表面にとどまらせる働きを担っており、涙をくっつける大切な成分です。

                          

  今回の勉強会では、ジクアス点眼液水分とムチン両方の分泌を促進して涙の状態を安定させ涙のムチンを増やすことで、涙液減少型ドライアイのSPKと、それに伴う自覚症状や視機能が改善されることが報告されています。

 

ドライアイには専門的な治療が効果的となりますので、当院受診の際にはご相談下さい。

事務員 T