平成27年4月22日(水) 院内においてノバルティスファ-マによる
生活習慣病(糖尿病)に関して勉強会をしました。
●病態
●薬物療法
●ルセンティス(糖尿病黄斑浮腫) について
・病態⇒糖尿病とは膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの働きに
何らかの異常が起こることで発症すると考えられる。
①インスリン分泌量の不足
分泌されるインスリンの量が必要量に対して少ない
②インスリン抵抗性が強い
インスリンの効果が発揮しにくい又は効かない体質
*糖尿病で、慢性的に高血糖が続くと循環血液中や組織で、AGEsの生成が
促進され血管合併症が発症するといわれています。
AGEs(エイジス)(Advanced Glycation End Products)とは、グルコ-スなどの還元糖がタンパク質のアミノ基と非酵素的に反応して生成される物質で動脈硬化を促進させるといわれています。
・治療⇒食事療法(カロリ-制限)、運動療法(適切な量の運動管理)を
してから、薬物療法(飲み薬、インスリン製剤投与)となる
・合併症として→ 糖尿病性神経障害 糖尿病性網膜症→失明原因の上位
糖尿病性腎症→程度により人工透析が必要がある
糖尿病網膜症の進行の程度により三段階に分類される
・単純網膜症
網膜にある毛細血管がもろくなり、点状出血を起こす。
・増殖前網膜症
血管にシミができたり、別のところに新たな血管(新生血管)を作り静脈に腫れを生じる。治療法はレーザ-光凝固術を行う。
・増殖網膜症
新たな血管から網膜だけでなく硝子体に向けて伸び、硝子体で出血すると黒い影やシミが見え飛蚊症をおこし急激な視力低下を起こし血糖コントロ-ル出来ていても重症化し若いほど進行しやすい。
【糖尿病黄斑浮腫の治療】
・薬物による治療 (VEGF阻害薬)
血管からの血液や血液成分の漏れを抑制する薬を
眼内に注射する
・外科的治療 レーザ-光凝固術、硝子体手術
糖尿病黄斑浮腫におけるルセンティス
①ルセンティスは糖尿病黄斑浮腫において優れた視力改善を示した
②1年後まで改善した視力は3年後まで維持された
③国内で初めて糖尿病黄斑浮腫に承認されたVEGF阻害薬である
*ルセンティスとは、網膜内の毛細血管から血液成分が漏れ出すのを
促すVEGFという物質の働きを抑える薬です。
今回の勉強会で、AGEsという物質を初めて知り、食物にも、調理の
仕方により摂取量が変わってくることがわかりました。体の事を考えて
気を付けたいと思います。
事務員 T